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たくさんの分離がある。魂と身体、頭と心。人と人との分離。
けんかをすることも、人を恨み憎むことも、嫌うことも、戦争を引き起こすことも、
皆、その大元にあるのは、分離の心だ。
あの人と私は「違う」という観念の元に、たくさんの問題が引き起こされてくる。
人は、誰かを嫌いになると離れたくなる。嫌いな人にそばにいて欲しくないし、自分もそばにいたくない。
実は、その思いの底に「分離」がある。
「好き」の反対は「嫌い」。人は皆そう思っている。
でも、本当は「好き」の反対は、「違い」。
嫌いというのは、実は、違いを指している。その人と自分の違いが目につくと、そこが理解できないと人は「嫌い」になる。「嫌い」は、「違い」。
理解できないから、わからない。だから、嫌いだと感じる。
そこにあるのは、自分の知らない世界。
わからないものを人は、自動的に嫌いだと感じる癖を持っている。
なぜなら、この世界そのものが「分離」することで成り立っているから。人は、言葉を覚え、文化をつくり、国を作った。自分の土地を作り、自分の領分を設けた。隣の家と自分の家の境をはっきりとさせ、世界から、自分の財産を切り取っていく。
その作業は、まさしく、人と自分、国と国、世界の全てを切り離していく作業だ。
はじめ、この世界はただ神様からの贈り物だった。誰の物でもなく、また誰のものでもあった。
でも、ある時、誰かがこう宣言した。「ここは、自分の土地だ。だから、他人は、ここに勝手に入ってきてはいけない。」と。
こんな風に分離は始まった。自分と誰か、人の土地と自分の土地。その分離が全ての戦争の始まり。
誰のものでもない土地を皆が自分のものだと言い合う、そのことがあらゆる問題を引き起こす。全ての人が愛に溢れた家族だった時、そこに問題は起きはしなかった。
誰が愛する子供を裸にして寒空に放り出したりするだろうか。
私達の社会は、今、分離で成り立っている。
だから、他人を恐れ不安な夜を過ごさなくてはならない。
人と自分は「違う」と信じているから、自分の身に何か降りかかるのを恐れる。
また、好き勝手なことで人を傷つけることも出来る。
けれど、もし、人が誰かをもう一人の自分と知っていたなら、そんなことをするだろうか。
自分を恐れ、自分を傷つけ、自分をないがしろにして、わざわざ苦しませるだろうか。
離れることは、本当はとても辛いこと。悲しいこと。せつないこと。
どんなに嫌いな人の中にも実は自分が眠っている。
その人の目をのぞき込めば、自分の顔が映るはず。
そこに映る顔は、ただ目に映ったというだけのことではない。
その人の中にもう一人の自分が存在していることの証明なのだ。
存在は全て繋がっている。
嫌いな人を好きになれとは言わない。嫌いな人がいても別にいいのだ。
それもこの社会に生まれたことの意味だから。
でも、せめて自分の家族の顔をちっょぴり間近に見てみよう。
家族の目の中に自分の顔が映るだろうか。映らないはずがない。
家族もあなたも本当は一つなのだから。
ただ、知っているだけでいい。人は、本当は皆一つなのだ。
家族がため息をついたら、もしかしたら自分に不満があるのかと思って怒るのではなく、
自分がため息をついた気になってみよう。
そうすると、不思議なことにその人が、とても愛しく思えてくる。
悲しいのか、辛いのか、なんだかかまってあげたくなる。
ひとつになることは、全ての人の中に自分を見ること。
人を無理矢理好きになることはない。その人の中にちょっぴり自分を見つけよう。
見つけられなくてももいい。嫌いなままでもいい。
ただ、誰もが本当はひとつだと知っているだけで、エネルギーは回り始め、
世界を動かす力となっていく。
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