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エンジェルサポート/YOKO


 ***エッセイ***
9.自分への許し
世の中に「自分が好き」と胸を張って言える大人がどれくらいいるのだろう。自分を嫌っている人なら、わんさといる。

自分を好きでいる人は見ているとすぐわかる。自信があるのだ。
その自信は決して人に偉ぶった態度を取るものではなく、自然でさわやかだ。

そんな人は、たいてい自分を好きでいる。自分が好きでなければ、本当に自然には振舞えないから。

たくさんの相談を受けるたびに思う。子供のころから、傷ついてきた傷がその人の心の底で疼くたびに、その人は自分の事を嫌いになっていく。本当は、自分が嫌いになりたいわけではないのに、心の底に沈んだ思いは、「自分が嫌い」という。

人を傷つけた時、一番傷ついているのは、本当は誰だろう。
自分を大好きと言えない人たちの心の中は、後悔と悔しさと、悲しみでいっぱい。でも、それなのに、その人たちは、自分の中にそんなものが潜んでいることにすら気付いていない。

そして、気付かずに、自分と他人を一生懸命不幸のどん底に落とし込もうとしている。無意識に。
自分の中に何が在るかわからないから、いくらでも自分を不幸に出来たりする。それなのに、自分がなぜ不幸なのか気付くこともない。

一番問題なのは、気付いたとしても、知らん顔してしまうか、「それは出来ない」と勝手に思い込む。

一番肝心なことを知らないままで済まそうとする。その方が楽だから。本当は、そうやって、肝心な事に目をつむるから、いつまでたっても、不幸で居続けるのに、そのことに気付かない。

自分の中に在る自分を許せない心が、恐ろしい事に自動的に自分を不幸にしていく。
自分を許せない心は、一番の大きな悪玉なのだ。
自分なのに、自分を裁く。誰に言われたわけでもないのに、自分を裁き続ける。

自分を許せないのは、自分の中に苦しいものが巣食っているから。
自分を許すと、いけない事が起きるような気がして、そして、それは一番いけない事のような気がして、「できない」、そう思い込む。

他人を愛するよりも、自分を愛する事の方が何倍も難しい。
自分を愛することが出来れば、問題のほとんどは解決するのに。

人に言いたいことを言わせて、自分が傷ついてしまうのも、虐待や暴力を振るわせたままにしておくのも、その人の中にある「自分は、そんな事をされても仕方のない人間なんだ。」という、自分に対する心の奥の深い思い込みがあるからなのだ。

虐待することも、同じ意味を持つ。それは、自分の原体験を子供や老人や弱者にぶつけているのだ。

人は、自分の中にある本当の気持ちに気付かないといけない。他人ではなく、自分が一番、自分を許せていないのだということに。

人は、知らぬ間に心の中に自分のセルフイメージを持っている。
「私は、・・・と言う人間だ。」と一度ノートに書いてみるといい。

そうしたら、きっと驚くような言葉が出てくるだろう。
例えば、「私は、だめな人間だ。」とか、「私は不器用だから何も出来ない」とか、逆に「私は本当は親切な人間だ。」とか。
「私は、いけない人間だから、愛される資格がない」とか「私は、悪い子だから、人に暴力を振るわれても仕方がない」とか。

でも、本当にその言葉通りに、なりたいのだろうか。本当に、そんな人間なのだろうか。
「愛される資格がない」なんて、本当にあるはずがないのだ。どんな人だって、愛されていいのだ。

自分のセルフイメージに気付いたら、要らないものは捨ててしまおう。そして、自分のセルフイメージを書き換えよう。自分のなりたい自分に書き換えよう。

そして、一番しなくてはならないことは、自分を許してあげよう。

自分は、誰からも愛されないなんて、そんな厳しいことを言わないでいいのだ。

自分を許そう。どんな人間だっていいのだ。自分を許そう。
たとえ、あなたがどんな人間だって、神様はあなたを許してくれている。そうでなければ、今頃、存在してはいないのだから。

あなたはあなたという存在で「あれば」いいのだ。
「あるがまま」でいいのだ。どんな人間だと思っていても、そのままでいいのだ。

自分を許そう。自分を愛してあげよう。もう、いいのだ。自分を責めないで。

人を許すより先に自分を許してあげよう。
それが、絡まった心の糸をほぐす一番の手段だから。